庭長の職人たち
2018-04-30

ベタベタしないけど、遠すぎるわけでもない。仲間との距離感が魅力

石塚裕樹さん(41)。新卒で南香園に入り、15年間勤務した後に退職。その後、水産関係の会社で3年間勤め、再び南香園に戻ってきたという異色の経歴を持つ。現在は五天山公園の指定管理者としての業務を担当。休日はゴルフ、ミニバレーなどのスポーツで汗を流す

Q.まず、南香園に入ろうと思ったキッカケはなんだったのですか? 

 専門学校での経験が大きかったですね。高校でやっていたサッカーを続けたい、という一心での進学でしたが、そこで学んだ測量が面白かったんです。どうせ働くなら学んだことを活かせる仕事を、と思い就職しました。北海道の建設業界では珍しく、勤務地が札幌市内に限られていて転勤の可能性がないのも魅力的でしたね。そうして1997年に新卒で入社してから、15年間働きました。公園や個人宅の木を切ったり、公共施設の施工管理・維持管理などの仕事が中心でしたね。同僚にも恵まれ、橋本とは特に仲良くさせてもらい、お互いによく相談していました。現場では、協力会社の社長さんらとも仲良くしていただきました。

 

Q.そんなステキな職場だったのに、どうして一度退職されたのですか?

 10年以上勤めてきて、このままでいいのか?という思いがありました。報酬面でもう少しレベルアップしたかった、というのも否めません。そんなタイミングで、地元の先輩から誘われ、水産関係の仕事に就きました。市場に行って魚を買いつけ、飲食店に卸す……という仕事です。飲食店のオーナーから欲しい魚の希望を聞くなど営業のようなこともしていたので、お客様と直接関わる機会が南香園時代に比べて増えました。

 でも、ある時サッカーで脚の大ケガをしまって。手術をすると長期間離れてしまうことになるので、勤めて3年で退職することになりました。その後、仕事を探す中で、南香園時代に知り合った協力会社の社長さんに仕事をいただくようになりました。ただ、それも派遣や現場ごとの仕事だったので、これからどうしようかと思っていました。そんなとき、その経緯を橋本が会社に伝えてくれて、「それなら南香園に戻ってこないか?」と声をかけてくれました。結果的に、信頼できる仲間のいる南香園に戻れることとなり、すごくありがたかったですね。

橋本さん。石塚さん復帰のキッカケを作った。石塚さんからは「ハッシー」と呼ばれている

 

Q.戻った時の周囲の反応はどうでしたか?また、戻ってからはどんな仕事をされていますか?

 「あぁ、戻ってきたのね」という程度の反応でした(笑)。それほど熱烈に歓迎されるわけでもなく、邪険にされるわけでもなく。でも、変に意識されるよりもすごく戻ってきやすかったですね。

 業務は前にいた時とは違い、五天山公園の指定管理者としての仕事がメインになりました。繫忙期の夏場は、特に忙しくしています。バーベキューやパークゴルフに訪れるお客様の受付、駐車場の開閉、施設の維持管理の仕事ですね。これまでに南香園でやっていた仕事とは違い、受付など接客も関わってくる仕事になったので、水産での経験が生きている部分もあります。この忙しい時期には、ときどき橋本に声をかけて、手伝いに来てもらっています。彼は今桑園の事業所にいるんですが、空いているときにはよく来てくれていて。本当にありがたいですよね。一方、冬場は閑散期なので比較的時間に余裕があります。ずっと忙しいのもずっと暇なのも嫌なので、そういうメリハリがあるところは魅力かなと思います。

夏場の五天山公園で働く石塚さん。9月は温暖でありながら比較的人は少なく、石塚さんのオススメだ

 

Q.違う仕事であっても、これまでの経験が生きているんですね。また、橋本さんはじめ、仲間との信頼関係は変わらないんですね。

 本当にその通りですね。繰り返しになりますが、働く仲間との距離感がすごくいいと思います。10何年付き合っていた仲間、というのはもちろんあるんですけど。あんまりベタベタもしないけれど冷たいわけでもなく……仕事にそれほど口出しをしないけれど、困っているときには助け合うという感じです。こういう距離感を魅力に感じる人には、いい職場だと思いますよ。

取材:株式会社ノースアンビシャス

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